みち草

2004年からはてなぶろぐを書いています。このぶろぐでは日常の身辺雑記中心に書きます。

くじらのあかちゃんおおきくなあれ

  

  絵本読み聞かせ ボランティア デビュー

 昨年「絵本の読み聞かせ講座」を受講したメンバーで、読み聞かせの自主グループが立ち上がった。

月一回会場を無料で提供してくださる法人があり、今年2月に小さな発表会が実現した。ところが新型コロナの感染拡大による緊急事態宣言でその後の活動は休止せざるをえなくなった。

6月になってイベントは、感染防止対策とマスクをすれば、制限つきでOKとなる。7月末に発表会が再開できる見通しとなった。

発表メンバー4人で絵本を持ち寄り、発表会に向けて練習を重ねる。読み聞かせの会員はシニアであることが条件だが、絵を描くのが得意でポスターやチラシを担当する人、司会をする人、事務方が出来る人など人生経験が豊富で個性的。共通するのは絵本が好きなこと。

発表会は午前午後に分けて、4人のメンバーで30分以内の発表だ。それぞれに自分の選んだ絵本を読む。私は神沢利子文・あべひろし絵の『くじらのあかちゃんおおきくなあれ』を選んだ。空から、くじらの赤ちゃんが生まれるのを楽しみに待つお月さま。この本を読む時間は8分弱。

問題はマスクでの読み聞かせである。マスクをすると声がくぐもってしまう。NHK手話ではマスクなしでフェースシードルをかぶり行っているのを見たが、会場を貸して下さる側が、マスクでないとダメという条件なので、やむをえない。

 当日、都道に面した小さな会場はイスの間を離し、入り口と出口を開けて風が通るようにした。ドアのノブ、イスやテーブルを消毒液で拭き、読み聞かせのプログラムを貼る。やがてお客さんがぽつぽつ現われる。大人7人位と赤ちゃんが一人。

私は緊張すると頭の中が真っ白になる。絵本読み聞かせ講座修了式での発表の時もドジって笑われてしまった。今回はグループでの練習の他に、自宅でも毎日読んで練習したから大丈夫そうな予感。

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私は二番目の読み手。『くじらのあかちゃんおおきくなあれ』は、横長の絵本のため、絵本見せながらめくるのを仲間に頼み、私は読み専門。

赤ちゃん連れの若いオトーサンが斜め前の席に座る。膝の上の赤ちゃんは、後で生後10ヶ月の女の赤ちゃんと聞いたが、じっとこちらを見て集中している。時々赤ちゃんに視線を合わせながら、落ち着いて読むことができた。

私は我が子に絵本を読んでやった記憶がない。生後10ヶ月の赤ちゃんが絵本にこんなに集中し、反応することに驚く。自治体によっては生後3ヶ月から乳幼児検診のさい、保健所で絵本の読み聞かせを実施しているという。しかしながらどの赤ちゃんも集中するとは限らないそうだ。絵本に反応しない我が子を見て、落ち込むオカーサンもいるという。

赤ちゃんの個性や発達の違いによるものだろうが、シニアの読み聞かせボランティアとしては、そういうオカーサンに配慮し支えたい。

 あちこちの自治体で、地域での子育て支援、子どもの見守り活動につながる事を期待して、認知症予防を兼ね、シニアを対象に絵本の読み聞かせ講座が継続して開催されている。

赤ちゃんが絵本に興味を持ち、読書に親しむ習慣ができることはよいことだ。またこれからのITやプログラミングなどの授業に関しても、想像力や知的好奇心は大切な要素になるに違いない。

※ 7月の読み聞かせの発表会、会場の方のひと言メッセージを読むと好評だった。メンバーが力を合わせ、練習を重ねたかいがあった。絵本の持つ力とシニアの底力に拍手。