みち草

2004年からはてなぶろぐを書いています。このぶろぐでは日常の身辺雑記中心に書きます。

とんぼ池公園にて

   とんぼ池公園とは?

 

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友達にDVDを貸す約束をしていて、近くの「とんぼ池公園」の入り口で待ち合わせることにした。市立公園だが「とんぼ池公園」という愛称で呼ばれている。

公園計画段階から市民が参画し、公園が完成したら行政と連携・協働し、管理運営を担うとして「とんぼの会」が発足した。

それから20数年経ち、愛称「とんぼ池公園」は市で一番人気のある公園となった。土、日など子連れの若いママ・パパで賑わい、子どもたちの歓声に、「少子化なんて何処の国の話かしら」と、公園を管理・運営するシニアボランティアたちが顔を見合わせ笑う。

とんぼ池は中位の大きさと小さいのと2つある。中くらいのとんぼ池には赤と白の睡蓮の花が開花して見頃を迎えている。

 

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東屋から睡蓮の花を眺めていたら、小さいとんぼ池をのぞき込んでいた若いオトーサンが「赤いトンボがいるよ」と、連れの男児を呼んでいる。

興味しんしん近づいてみると、小さな深紅のトンボが枯れ枝の先にとまっている。

                     

  

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羽化して間もないのだろうか。アキアカネという赤トンボは秋によく見るが、こんな真っ赤なトンボを見るのは初めて。「とんぼの会」のメンバーらしい年配の男性が、赤トンボの仲間ではなく、ショウジョウトンボのオスだと教えてくれた。

さらに池周辺を黄色の繊細な羽のトンボが数羽飛び交っている。「このトンボはこの池でしか見られない希少種」といわれる。私の脳裏には子どもの頃遊んだ、オニヤンマやギンヤンマ、赤トンボ(アキアカネ)の姿しかなかったが、初めて見る美しいトンボの姿に魅せられた。

さて友達と私は木陰のベンチに座り、コロナワクチンを2回接種した安心感もあり、外出自粛で叶わなかったおしゃべりを復活する。もちろんマスク姿で、飲み食いなし。

彼女とは絵本読み聞かせのグループで知り合い、すぐにコロナ禍の自粛生活に入ったので、深い話などしたことはなかった。会の勉強会や活動を通して知ったのは、とても真面目な頑張り屋さんだということくらい。いろいろな宗教を巡ってみたが、今は一番心情的にぴったりする般若心経をそらんじているとのこと。

約束のDVD「ボヘミアン・ラプソディ」を彼女に手渡す。共通の知人から私がこのDVDを持っている事を聞いたという。私より年下だが、クィーンはおろかロックなど聴いたこともない彼女が、どんな顔をして視聴するのか想像すると、つい可笑しさがこみ上げてくる。

そういう私も、ビートルズの映画は観たり聴いたりしたが、クィーンという存在は知らなかった。何年前か「ボヘミアン・ラプソディ」の映画館上映があったので観て知った。彼女にDVDについて感想を聞かれたので、「フレディ・マーキュリーの最後の公演を聴くと元気が出るの」とだけ言っといた。

帰り際「おすそ分け」と言って紙袋に入ったブルーベリーとサクランボを頂く。私にとってどちらも初物。早起きは一文の得というけれど、美しいトンボを見て、友達と木陰のベンチでおしゃべりしたら、重たい身体を涼風が吹きぬけていったような。