みち草

2004年からはてなぶろぐを書いています。このぶろぐでは日常の身辺雑記中心に書きます。

職場のモラハラ

3月6日の朝日新聞に、職場のモラハラ予防を という見出しで、職場で人格や尊厳を傷つける精神的な暴力「モラル・ハラスメント」(精神的な道徳的な、という意味) をなくそうと活動しているフランスの精神科医イルゴイエンヌさんが来日、東京と大阪で講演したという記事が載っていた。
加害行為には①傷つける言葉を言う②ムシして孤立させる③仕事に必要な物を使わせない④中傷を流すなどがある。「発生しやすい場所は役所や医療、福祉、教育関係など、奉仕的な職場が多い」とある。被害者は女性や50代以上が目立つという。
放置すると、被害者側の仕事の効率が下がり、欠勤やうつ病、自殺者が出る恐れがあり、「経営にも大きな損害を与える」と警告する。予防計画や管理職研修の実施、従業員への情報提供が必要だと訴えたという。
モラハラの背景は「職場のプレッシャーや競争が激しく、人が道具のように扱われていることや、IT化で意思疎通が疎遠になっているがあるのでは」と分析する。だれでも被害者になりうると同時に加害者にもなりうることを認識し、予防に努めてほしいということだ。

記事中の、医療や福祉、教育関係・・・など奉仕的な仕事に多く、被害者は50代以上と女性が多い、という指摘に、うなずいた。
私は今まで、看護師になぜ意地悪い人が多いのか、不思議だった。看護師は聖なるイメージが強く、やさしさを求め勝ちだから、たぶんそのギャップのせいで印象に残るのか、なんて思っていたのだが。ここで挙げられている職業はいずれも内側に閉ざされた社会だ。外部からは清廉潔白を求められ、ミスを許されない社会だ。

ここに挙げられた職業に限らず、人間のいるところ、いじめやモラハラはつきものだ。私はテンポが人と違うし、ミスも多いので、職場でいじめられやすいタイプだ。だが本来弱いだけの人間ではないので、いつの間にか職場に溶け込み、座を盛り上げていたりする。それにいじめる人間はいじめを自覚しないし、けっこう好意的だったりするので真剣に受け止めないことにしている。ま、それほど深刻ないじめに遭っていないのかも知れない。
私自身、小学校ではかなりのいじめっ子だった。だから、いじめはなくならないよ、ではなくて、被害者にも加害者にもなりうるという自覚を持ち、職場で気持ちよく働きたいと思った。