みち草

2004年からはてなぶろぐを書いています。このぶろぐでは日常の身辺雑記中心に書きます。

 *「シッコ」余話

今朝の朝日新聞 〔読み解く経済〕に山田厚史という編集委員が、「シッコ」が描く医療というタイトルで、世界が手本にするキューバの医療について書いている。「医師の人格教育と地域に根付く予防医学を重視する」キューバには薬漬け医療はない。生活指導と伝統医療の工夫、それを支える地域の連携。低医療費による良質なサービスの母体が共同体で、その中核に医師がいる。

たしかキューバって経済的に貧しい国ではなかったか。社会主義国だからできたの? 社会主義国でも中国では医療はアメリカ並みの格差だという。米中に共通しているのは国民皆保険制度がないことだって。

そこでやっと、今から10年前くらい前に観た「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」という映画が頭に浮かんだ。キューバを舞台にしたドキュメンタリー映画で、70−90歳までのアーチストたちが演奏活動する姿に感動した。演奏もだが、老アーチストたち一人ひとりが生き生き輝いていてすばらしい。
映画はヒットし、賞をもらい、アーチストたちはアメリカや日本に公演にきた。CDもDVDも購入、しばらくキューバ音楽サルサに浸ったっけ。村上龍キューバ音楽の発展と普及に貢献したとしてハバナ市から名誉市民の称号を贈られているそうだ。

一昨日、「シッコ」でキューバの医療現場の様子をボーゼンとして観ていた時は、「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」と結びつかなかった。そうだったのか。押入れの奥から、DVDを取り出した。軽快で甘く切ないサルサのメロディ。崩れそうなオンボロビル、水溜りのある道路、仕事がないのかブラブラしている人たち、キューバって不思議な国だ。

 迷惑な書き込みやトラックバックが来たので、コメント欄を消し、うっかりそのままにしていましたが、やっと再開します。どうぞ、お越しくださいませ。