みち草

2004年からはてなぶろぐを書いています。このぶろぐでは日常の身辺雑記中心に書きます。

雪の舞う日に

kawanomiti2011-02-12

 雪の予報なので、江戸火鉢を引っ張り出した。短い備長炭と切り口が花のようななら炭を熾す。
ハンドミキサーでたてた抹茶を飲み、ほっとする。お茶を習ったことはない。手が痛いのでハンドミキサーで試したら、茶筅(ちゃせん)でたてるよりも泡がよくたち美味しかった。最近はもっぱらハンドミキサーで抹茶をたてている。

 独居の婆様がベッドから転倒して動けなくなった。トイレに行きたいというが、動かそうとすると「痛い痛い」でどうすることもできない。浴室をのぞいたら小さめのポリバケツがある。バケツにスーパーの袋をかぶせるように敷いて、トイレットペーパーを底に多めに入れる。婆様を炬燵に寄りかからせ、ズボン、下着をおろし、バケツをお尻の下にあてがい無事排便を済ませる。トイレにバケツを持って行きあければ、トイレットペーパーごと下に落ち、手もバケツも汚れなかった。
 これは災害など緊急時にトイレが使えない時に使えるぞ。ふた付きのポリバケツとレジでくれるスーパーの袋を断らずに持ち帰り用意しておきましょう。間違ってもティッシュペーパーは詰まりの原因になるので使わないこと。
 都内に長男長女が住むが、それぞれ家庭、仕事があるので連絡しても来てくれない。ヘルパーが毎日入っても間に合わない。この2週間は本来は家族がやるべき細々とした雑用をしに毎日行き、他の仕事ができなかった。

 2月6日日曜フジテレビの報道2001 社会保障の激論番組 介護も入っているのでチェックする。有料老人ホームでカリスマ施設長が理想的な介護をめざしているようすを放映し、民間活力で理想的な介護ができるような番組内容に納得いかなかった。マイケルムーア監督のドキュメンタリー映画「シッコ(病気)」はアメリカの医療制度の怖い現実を告発していたが、私をあの映画を見ながら、日本の介護の将来を重ね合わせていた。
 現実に私が担当している80代の婆様は、夫が亡くなり一人暮らしの生活に不安を感じ、介護付き高齢者マンションに5千万円払って入居した。入居して何年後かに経営難とかで経営母体が変わった。最初の経営者は30代の男性だったという。そして信じられないことだが、十年後に現在のマンションを壊し、土地を更地にして地主に返さなければならない。その費用を入居者が負担するというので揉めているというのだ。窓ガラスを拭くのは介護保険のヘルパーはできないので、入居しているマンションに頼んだら、大きなガラス窓であるが、一枚6千円取られた。
 どうしてこのマンションを選んだのかと聞いたら「認知症になっても尊厳を保ちながら暮らせるとパンフレットに書いてあったので、ここに入ろうと思ったの」
 自分の意志で契約したのだから自己責任といわれるかもしれないが、フジテレビの報道2001 で取り上げていた有料老人ホームのようなすばらしい介護内容の施設はほとんどないと思ったほうがよい。
 民間の有料ホームや施設の現実を踏まえず、実態調査もしないで、理想的な施設一か所のみ取り上げるのはどうかと思う。カリスマ施設長いわく、「介護職員の賃上げをいう前に、介護の質を上げるほうが先だ」という美しい言葉に、公明党の高木さんだけが、介護職員のは賃金が20万円台で他の職業の平均賃金よりも10万円くらい低いから賃金を上げることは必要だと発言した。民主党の大塚副大臣は頷いていたが、社民党阿部知子さんが反論しなかったのにガッカリした。