みち草

2004年からはてなぶろぐを書いています。このぶろぐでは日常の身辺雑記中心に書きます。

テレビの前で心は途方に暮れ

先週金曜日、私用で新橋駅で降りて、銀座口から霞ヶ関ビルあたりまで歩くうちに、外国人の姿をほとんど見かけないことに気付いた。都心ばかりか、茨城県では農家で実習生として農作業に従事していた中国人が帰国してしまい困っているそうだ。日本人である私たちは何事もなかったかのように仕事に行き、日常生活を続けている。
チェルノブイリ原発事故の時、周辺国では子供たちにヨード剤を飲ませたり大騒ぎなのに、チェルノブイリからそう遠くない町ではお祭りが行われていた。屋外で民族衣装の少女たちが輪になって楽しそうに踊っている姿を映すテレビを、シュールな気分で見ている私がいた。

日本では今インターネットで、ある程度情報を得ることができる。でもNHKニュースは大本営発表のようだし、民放はスポンサーに影響されるから、真実を知るのは難しい。
今朝のTBSサンデーモーニング、大宅映子さんが工程表が進んでないことに「2か月たってこれ?」と驚いている。情報を何から得ているのか、コメンテーターとして無知なのに驚く。だから原発推進太鼓持ちもやってしまうのね。すべての情報を把握できないし、別に責めるつもりはないけど。日本人のどのくらいかは、地上波テレビと新聞で情報を得ているから、なかなか原発事故の深刻さがわかりにくい。
サンデーモーニングでは、今回も原発内部の作業員の姿を見せていた。高濃度の放射能汚染で継続して働ける人が減っているその現場をもっとテレビは伝えるべきだ。

NHKニュースでは福島原発周辺に行く自衛隊員がイラク派遣時よりも手当が割増しになったニュースを伝えていた。原発作業員は自衛隊員よりも劣悪な環境で働き、下請けの会社から派遣されている場合、被爆してもどこまで面倒を見てもらえるかわからない。原発内部の作業員の現実を知れば、工程表が絵に描いた餅であることがわかるだろう。


NHKサイエンスゼロという番組はおもしろいのでたまに見るが、5月14日放送の、「巨大地震 次なる災害をとらえろ」は、眠れないくらい怖い内容だった。

東日本大震災を引き起こしたマグニチュード9.0の超巨大地震地震波が地球を5周するほどの膨大なエネルギーによって日本列島の地盤は大きく歪められた。国土地理院GPS観測によると、東日本の太平洋側は東南東方向に最大5.3メートル水平移動、垂直方向には1.2メートル沈下した。そして今、この歪みが引き起こす「次なる災害」の可能性を多くの研究者が指摘している。

3月11日以降、地震が南下しているような嫌な予感がしていたが、関東平野にひずみがたまっているという。現在小さな地震が続いているが、それが大きな地震につながる危険が高まっている。そして、日本列島の火山の活動が活発化している。富士山も例外ではないという。
日本列島はどうなっちゃうんだ!
サイエンスゼロは遅い時間帯で教育テレビだから、見ない人が多い。次なる災害が起きた時、備えもなくまた同じ悲劇が繰り返されると思うと絶望的に空しい。
ヘルメットメーカー様。日常的にかぶれるおしゃれなヘルメットを販売してほしい。たためるヘルメットというのがあるが、品切れだし、私には合わない。フランス製のヘルメットは外見は普通の帽子で、内側に金属の防護がある。さすがおしゃれの国、でも値段が高い。これからはおそらく日本だけではなく、世界的に地殻変動原発事故の被害は起きるだろうから、日本は今回の教訓を生かし防災用品や防護服を開発して売り出せばよいと思う。

考えてみれば地球の歴史は地殻変動や噴火、氷河期、温暖化などを繰り返してきた。その長い地球の営み、大自然の歴史の過程で、人間は点のようなちっぽけな存在であることを忘れていた。私たちの祖先はおてんとうさまを拝み、身近な自然の恵みに感謝しながらつつましく暮らしてきた。今さらご先祖様と同じ暮らし方はできないけど、その精神は受け継ぎたい。