みち草

2004年からはてなぶろぐを書いています。このぶろぐでは日常の身辺雑記中心に書きます。

 可笑しなネコ

 
 内田樹さんのツィッターにお仲間がアップした画像。コメントが、親戚が集まると、こんなふうに寝ちゃうおじさんっているよね。だったか、笑える。
 春が待ち遠しかったのに、一気に夏が来てしまったかのよう。ベランダのシソ、バジル、ミツバ、挿し木で増やした紫陽花が葉やけを起こさないようにスダレを下げる。直射日光が当たるとシソ、バジルなど葉が硬くなってしまうそうだ。紫外線って人間ばかりか植物にもダメージを与えるのね。

 文章書き上げて編集者に渡してやれやれ、と思ったらとんでもなかった。校正の直しというのがこんなに大変だとは。江戸時代から明治、大正、昭和までの話だから13万字になってしまった。それに実際にあった話や史実だから、精査しなくてはならない。編集者の苦労がよくわかった。
 娘にも手伝ってもらって文字を直しやっと送ったが、それでもミスが見つかる。私自身は厚くて重い本はキライなのに、そんな本になりそう。6月には本ができあがる。どんな本になるのか、楽しみでもありドキドキ。
 本の題名は『戦前・戦中茨城県教育史ー祖父母の生き来し道よりー』かな。江戸時代生まれの曾祖父母、明治生まれの祖父母、大正から昭和初期に生まれた父たち兄弟がどういう教育を受け、その時代を生きてきたのか。祖父の備忘録を元に、父たちに聞き、史料にあたった。戦前・戦中の学校と教育がどんなものだったか、戦後生まれの世代や、若い人たちには想像もできないだろう。驚きと新鮮な発見に、学校の見方が変わるかもしれない。書いた本人が言うのもなんですが、おもしろいです。

 山住正巳著『日本教育小史』は、1946年に太平洋戦争の勝者である連合国の手で開かれた東京裁判を例に、こう書いている。
…起訴状前文には、「日本国民の精神は「アジア」、否、全世界の他の諸民族に対する日本の民族的優越性を主張する有害なる思想により、組織的に毒せられたり」とあり、その法廷で最初に求められたのは、近代日本の教育についての証言であった。
 …ニュージェント(注)は、自分が直接見聞した軍事教練をふくむ学校教育について、それが日本の学生に超国家主義、侵略的軍国主義、国に対する狂信的な忠誠、権力に対する盲従的服従、日本の文化が世界の他の文化に優っているとの観念、「大東亜共栄圏」への進出は日本の使命であるとする八紘一宇への信仰、などを強めるという役割を果たした、と証言した」。
 (注) アメリカ人ニュージェント中佐。法廷における最初の証人で、戦前日本の専門学校や大学で教鞭をとり、戦時下には何人もの日本軍捕虜を尋問した経験をもつ。
  安倍、石原、橋下…等の登場によって、勢いを得て跋扈するネット右翼近現代史を知らず、感情に左右されやすい国民性を見ると、今もなお戦前を引きづっていると思わずにはいられない。
12年間続いたこのブログも『戦前・戦中茨城県教育史ー祖父母の生き来し道よりー』の出版に合わせてリニューアルする予定です。引き続きのぞいていただけると嬉しいです。