みち草

2004年からはてなぶろぐを書いています。このぶろぐでは日常の身辺雑記中心に書きます。

 9月の花壇

移りゆく花たち

9月ともなると朝顔の全盛期は過ぎ、今朝は赤とブルーの朝顔が2輪ずつ咲いていた。

午後5時くらいになると夕顔の花が開き始める。朝たっぷり水やりしても昼頃には葉がしおれるので、炎天下では数回の水やりが必要だ。

 

     

      咲きかけの夕顔の花

 

花壇の手入れをしていると、ゆっくりと杖をつきながら90歳くらいの婆様が近づいてきた。「この花は何というのですか。大きな花ですね。左の目が見えないので、花に顔を近づけて見てもよいでしょうか」と遠慮がちに聞かれる。

「どうぞ近くでご覧ください。夕顔は良い香りがしますよ」

「コロナだからエアコンつけて屋内にばかりいるので、たまには外に出ないといけないと思って・・・。きれいな花を見せていただきありがとうございました」とお礼を言い婆様は帰って行かれた。

同じ棟の住民たちは、毎朝朝顔が幾つ咲いたか見るのを楽しみにしている。水やりしていると通りすがりの見知らぬ人から挨拶されたり「お世話さま」と声をかけられる。

「コロナ禍で外出もままならないから、この花壇はみなさんにとってオアシスのようなものじゃないの」と友達は言う。しかし実は私は虫やミミズが苦手。ヤブ蚊のいる場所に本当は近づきたくない。それでも朝顔、夕顔の美しさ、はかなさに魅せられ、けなげに咲く花たちが可愛くてしかたがない。だから朝4時に自然に目が覚める。夜明けの朝焼けの美しさを知ったのも早起きのおかげである。

まだ薄暗い内に長袖にズボン、帽子をかぶり、蚊取り線香を2個持ち、一つは腰に下げて、まだ住人が起きない時刻にそろりと階下に降りる。

        

    

 

朝顔や夕顔の花殻を摘み、ツル先を剪定する。早朝のこの貴重な時間が私にとって欠かせないものとなっている。