みち草

2004年からはてなぶろぐを書いています。このぶろぐでは日常の身辺雑記中心に書きます。

国境と島国

 池澤夏樹さんは今、フランスに住んでいて、メールマガジンで「異国の客」というレポートを配信している。最新のメールから。
「今ぼくは地続きということをこういう形で受け止めようとしている。昔から国境のことを考えてきたけれど、日本にいるかぎりそれは国境の不在でしかなかった。
 友人であるギリシャの映画監督テオ・アンゲロプロスは、自分は国境を主題にした作品を何本も撮ってきたけれど、その意義がなかなか日本の観客には伝わらないと嘆く。
 なにしろ日本国には一メートルも国境線がないからね、とぼくが応じる時、こちらはわかっているつもりで言っていても、それは知識と論理のレベルであって、体感的なものとは言いがたいのではないか。ー略ー」
 私は一度も日本の外に出かけたことがない人間なので、観光よりも、日本を外から眺めてみたいという願望がある。英語も話せないし、まー実現は無理だろう。ということで、池澤夏樹さんのレポートを見るのが楽しみだ。
 それと同時に開高健が生きていたら、今の世界と日本を、どう表現するだろうと、時々思う。辺見庸も倒れちゃったし、その後容態はどうなのかさっぱりわからん。好戦的なタカ派が大手を振っている日本、骨太で元気なリベラルよ、いでよ。