みち草

2004年からはてなぶろぐを書いています。このぶろぐでは日常の身辺雑記中心に書きます。

野良道

kawanomiti2005-05-03

 田舎に行ってきた。父とまた野良道を歩いた。丁度田植えの時期で、水の張られた田と谷戸の新緑がまぶしかった。ウグイスがひっきりなしに鳴いている。
 今回は父と長く話ができた。話が噛み合わなかった20代、それから何十年か過ぎて、やっと自然に会話ができるようになった。

 父の昭和20年5月25日の日記より 星空の夜8時頃、鹿島灘より侵入した大きなB29の編隊が東京目指して飛んで行った。11時くらいに小さい火の玉が見えた。それはどんどん大きくなり、頭上を通り過ぎると轟音とともに4つくらいに破裂して落下した。あたりは真昼のような明るさになった。翌日自転車で現場に見に行くと、20メートル以上もあるすり鉢状の穴が開いて、B29の残骸がくすぶっていた。柏の高射砲陣地で撃ったものだという。乗員は9人死亡、2人パラシュートで脱出。

 山の手空襲に向かったB29である。米軍資料によると、5月25日の空襲で、B29はこれまでで最大の損傷を受けたとある。低空で侵入したため、高射砲により29機撃墜されたのである。駒場の高射砲陣地でも撃墜している。戦争中、B29が猫実に落ちたと聞いたが、それが今自分が調べている5月25日の山の手空襲(世田谷空襲を含む)に向かうB29だったとは。