みち草

2004年からはてなぶろぐを書いています。このぶろぐでは日常の身辺雑記中心に書きます。

憲法草案3つの流れ

kawanomiti2005-12-04

晴れれば日中は暖房がいらないが、今日は曇り空だ。
オイルヒーターもあるが、休日なので炭を熾した。
真っ赤な炭火、しゅんしゅんと鳴る鉄瓶と湯気。つかの間の幸福。
友人からどっさりもらった炭は野外用らしく、かすかに臭気があり火持ちが悪い。
やはり、火鉢用の黒炭と備長炭を注文しよう。
鉄瓶から立ち上る湯気を、携帯の写真では伝えられないのが残念だ。


昨日、連続講座「幕末から明治へ 近代国家の骨組みはどう作られたか」の5回目 自由民権運動から憲法制定へ
講師は専修大学教授 新井勝紘氏
明治憲法日本国憲法、今論議されている憲法改正問題、憲法草案づくりには3つの節目があるとのこと。
明治になって、なかなか憲法が制定されないため、自由民権運動家らが中心になり、憲法の草案つくりが各地で活発に行われた。その数、90というから驚く。
自由と民権を求めるこれらの草案を明治政府は無視した。明治憲法はプロシャの憲法を手本に作られたのである。
さて、先の戦争で敗色が濃くなった頃、新しい憲法の必要性を痛感した民間人らが憲法草案を模索し始めていた。GHQが新憲法を制定しようとする短い期間に、民間人が作った憲法草案がGHQに届けられた。その数40.
憲法学者らが作った草案には、現憲法の土台ともいうべき、国民主権、法の下で平等であること、基本的人権等が明記されている。講師は現憲法が占領軍に一方的に押し付けられたというのは間違いで、自由民権の思想の流れを汲む日本の民間人らが作った憲法草案がGHQによって検討され、下地になっているということであった。

なぜ日本がこのような無謀な戦争をはじめて、悲惨な結果を招いたかの分析は、当時自由と民主主義を希求する人間ならば、アメリカであろうと戦時下の日本人であろうと、国籍に関係なく、現在の平和憲法に行き着いたのだろうと私なりに納得した

講師は自民党の新憲法草案が発表になり、創憲、論憲が言われている今こそ、民間人による憲法草案づくりが活発に行われてよいのではないか。そのためにもこの講座のような地道な勉強会が地域で開かれるとよいと話された。

たしかに現在の憲法改正論議ってうわすべりしている感じがする。でも憲法条文をきちんと読んだこともない私には草案づくりははるかな話だ。
憲法改正か否かの選択の前に、主権者である私たちが、どんな社会を望み、そのためにどんな憲法ならよいのか、憲法の骨組みをどうするかを考え、論議できる機会がほしいと思った。

図書館から借りた本が山積みになり、読む時間を確保しなくちゃ、と思いながら、今日も惣菜を作りに時間を取られた。