みち草

2004年からはてなぶろぐを書いています。このぶろぐでは日常の身辺雑記中心に書きます。

がん末期の緩和ケア徹底討論

NHKスペシャル 「日本のがん医療を問う」がんの苦痛はとりのぞける
2日連続長時間番組だ。読みたい本があったのと、うちの家系にがん患者はいないこともあり、最後の方、患者の訴えに国、医師は という徹底討論のところだけ見た。
がん緩和ケア先進国イギリスの例は、日本の医療の現実からあまりにかけ離れていて羨ましかった。しかしながら日本でもがん末期の痛みを取り、その人らしくがんと向き合えるよう、部分的に遅ればせながら、医師、看護師らによるサポートが始まった。
それが国の施策として取り上げられ、医療全体に生かされるかどうか。国谷裕子キャスターの司会は、様々な方面から問題点、課題、要望を浮き上がらせ、厚生労働省の幹部に突きつけた。厚生労働省とて日本の現状に満足し手をこまねいているわけではないだろう。
だが、いきなり、厚生労働省の幹部が40歳以上のがん末期患者が、介護保険で緩和ケアのデイサービスを受けられるようにすると発表したので驚いた。
じゃ40歳以下の末期患者はどうするの?と突き上げがあるだろう。
介護保険がスタートする時、医療、保健、介護の連携が大前提として掲げられ、福祉に関わる私たちは歓迎し、期待した。それから5年、現場では医療、介護の連携がいっこうに進んでいない。医療、介護の現場で働く人間は目の前のハードで煩雑な業務に追われ、利用者をトータルで支えることまで目と手が回らないのが現状だ。まず医師会の古い体質を何とかしてくれ。
この番組で看護師が、自分たちの側からもっと声を挙げていかなくては、と発言していたのが心に残った。
徹底討論における国谷祐子キャスターの司会ぶりは、しなやかでいながら懸案を先送りさせないという迫り方に感心した。
このような番組があるから、NHKに不満があっても受信料を払い続けている。