みち草

2004年からはてなぶろぐを書いています。このぶろぐでは日常の身辺雑記中心に書きます。

ネット社会は世の中そのもの

今日は暖かかった。月1回の団地前庭清掃の日。午前9時、草取りと掃除を棟の人たちとやる。
午後からは永田町に出かけた。友達がライブのチケットが1枚余ったので行かない? おもしろいよ。と電話してきたのだ。
会場は社会文化会館、社民党本部のある建物。一時国会図書館に通ったので、そばを通ったが入るのははじめて。
銀杏の葉がはらはら降る道、近くまで行ったら右翼の街宣車が並んでいる。(6団体が集まったらしい)。
入り口で主催者に対して抗議をしている。大声で威圧的なフンイキ。
中に入ったら友達がいてチケットを受け取る。客席は補助席まで満員。席が後で舞台から遠く、オペラグラスが欲しい。


『他言無用LIVE in 永田町』というのが本日のタイトルだ。石倉直樹、すわ親治松崎菊也の三人が出演。前回、このメンバーのレパートリーの一つ、さる高貴なご一家の寸劇 が、皇室を笑いものにしたということで、週刊誌が取り上げ、右翼が抗議や圧力をかけているとのことだ。
LIVEの冒頭で高貴なご一家を笑いものにするのは慎むという釈明があった。それに対して、会場からブーイングもあった。
私は何年か前にザ・ニュースペーパーの公演で見たことがある。皇后の物真似は可笑しかった。現天皇皇后に対する敬愛の気持ちと、物真似を見て笑うことは私の中では矛盾しない。
おそらくイギリスでも、王室をバロディ化したり、喜劇にして笑うことはあるのではないだろうか。王室批判に対して、ぴりぴりしない。王室と国民の成熟した関係といえよう。
久しぶりですわ親治のしゃべりと歌を堪能した。もう昔になるか永六輔のテレビ番組で、すわ親治の猫車のマンボだったか、工事用の手押し車を使いながら唄うのを見たのが最初、ドリフターズの付き人をしていたという経歴に、なるほどと思った。

友達は12月7日に辺見庸の講演を聞いたという。「え? 話が出来るの」と驚いた。倒れた後に書いた『審判』を読むと、歩くことも話すことも困難な状況のようであった。
「個体と状況について」という題で、3時間、10分の休憩を入れて話した。車いすにも乗らず、杖もついていなかったという。
『審判』は重く辛い内容だったが、話す方はそんなでないらしい。聞きに行きたかったな。
講演の内容は本として出版されるということだ。辺見庸が元気になってよかった。


昨日のNHK ネット社会についての討論番組はおもしろかった。インターネットの光と影。インターネットは世の中と同じ、良いことも悪いことも混然としているのは当然だ。
立花隆や出演者が司会者に対して、賛否を取るさいの例のあげかたがおかしいとか何回かクレームをつける。生放送はカットされないからいい。
NHkは生放送の討論番組をいっぱいやってね。ええ、わたし受信料払ってますとも。
ネットの掲示板というと、2チャンネルとか(私は覗いたことないが)、若者系は荒れることが多いらしい。しかし、立花隆がいっていたように、大半は真摯な内容のやりとりだ。

私は「介護保険制度」WEL.NE.JP という掲示板を毎日のように覗き、利用させてもらっている。介護保険制度がスタートする直前に立ち上がった掲示板で、自治体職員や社会福祉士などが中心母体になって発足した。
走りながら考える厚生省、猫の目のように変わる介護保険制度に振り回されながら、現場の人間は仕事をしてきたが、この掲示板のお陰でどれだけ助けられたことか。
ややこしい法令解釈、介護報酬の計算、現場の混乱に遭遇し、助けを求める駆け込み寺のような存在。全国の介護保険行政の担当者、事業所職員、ケアマネージャーらが書き込むため、掲示板の流れ(更新)が早い。
同じホームの「ばおばぶの木」という掲示板は、仕事に疲れた介護現場で働く人の癒しのコーナーだ。また、匿名であるからこそ、自治体職員もわからないことを、遠慮なく聞くことができる。
世間一般には知られていないが、社会貢献度が高く、なくてはならない掲示板である。こういう場が無料で提供され、誰でも垣根なく利用できる。ネットは恐い面もあり油断できないが、私はネットで恩恵を得、ネットの可能性に期待するものだ。

夜、途中からNHKスペシャル「ワーキングプアⅡ」努力すれば抜けられますか。”働く貧困層”を見る。70〜80歳のおじいさんが空き缶を拾っている姿に泣いてしまった。他人事ではないな。内橋克人氏が無年金の老人の姿はワーキングプアの若者の将来の姿だといっていた。こんなひどいことがあっていいのか。