みち草

2004年からはてなぶろぐを書いています。このぶろぐでは日常の身辺雑記中心に書きます。

映画を観に

昨日で一応仕事の区切りがついた。急に、映画を観たくなった。
府中の映画館で選んだのは周防正行監督の「それでもボクはやっていない
満員電車、痴漢冤罪、裁判風景。今という日常にぴったりのテーマだった。
ラッシュアワーの通勤電車、大きいバックで乗る私は、押されたはずみに前の女性にきつい目で振り返られることがある。これが男性だったら大変だろうなと思う。満員電車内では両腕を万歳しているという男性の笑えない話を聞いたことがある。
しかしながら、やっと女性が泣き寝入りしないで、「痴漢は犯罪だ」と声を挙げられる時代になったのだ、という感慨もある。
昔、私が20代の頃も痴漢は多かった。夜遅い電車、それほど混んではいなかったが、隣に立つ男が痴漢だった。あの頃は電車の混み具合に関係なく、大胆で今のようにいじましくなかったような気がする。痴漢を恐いと思ったことはない。なんでそんなことするんだろう。と、痴漢をする人に興味を持った。困ったな、と思っていたところ、別の男性がさっと痴漢との間に入ってくれた。とても恥ずかしく、その助けてくれた男性の顔が見られなかった。

さて、痴漢は犯罪 と女性が声を挙げる時代、映画の主人公のように痴漢と間違えられ、ひどい場合は職を失ったりする人もいるだろう。
しかしながら駅員、検察官、当番弁護士、裁判官、どれもが深刻に悩まずに、当然のごとく冤罪に加担するところが、リアルで、あり得そうで怖い。

戦争中、特高警察にでっち上げられ治安維持法で捕まった小学校教師の話を聞いたことがある。容疑者になっただけで罪人扱い、警察も裁判所も、権威主義で威圧的なところは昔と変わっていないようだ。