みち草

2004年からはてなぶろぐを書いています。このぶろぐでは日常の身辺雑記中心に書きます。

 今宵は十三夜

空気がひんやり澄んでいるせいで、孤高を感じさせる十三夜の月でした。

情報公表の調査が今日終わり、ひとまずやれやれ。この間いろいろ瑣末な事柄がありました。
1週間くらい前のこと。通勤のため都道沿いの歩道を自転車で走っていた。歩道は自転車は禁止だけど、ここは例外、車道は危険で走れない。お巡りさんだって自転車で通る。

目の前を20代くらいの女性が携帯を操りながら、自転車を走らせていた。あら、と思う間もなく、歩いて来る若い男の子にぶつかったの。
スピードは出てないから、相手がよろめいただけですんだけど、謝ったのは男の子の方、見れば目が不自由で白杖を持っている。
私、女の子に追いついて怒って言った。「相手は目が不自由なのよ。白い杖持っていたでしょ。なんで向こうが謝るのよ」(我ながら支離滅裂な言い方!)
女の子は携帯から顔をあげたが、表情も変えないで無言。私はそれ以上の言葉を飲み込んで離れた。
あの子はなんて暗い目をして携帯に向かっていたんだろう。空は今にも冷たい雨が降りそうで、なんとも救いのない気分が残った。
 
土曜日の空は透明な淡いブルーの空だった。巻き雲というのだろうか、刷毛でさっと描いたような白い雲がいくつも浮かび、飛行機雲が縦横にたなびき、パステル画を見ている気分で楽しかった。
泣きたい空、うきうきする空、世の中とおんなじ。


1昨日だったかNHKスペシャルで「学徒兵陸軍特攻隊」を見たが、凄い内容だった。小泉元首相や石原都知事は見ただろうか。死に行かされた仲間、生き延びても人目に触れないように隔離され、何で死ななかったのかと罵倒されたり、理不尽な仕打ちを受けた。このままでは死んでも死に切れないと、高齢になって語りはじめた元学徒兵たちの証言。それは過去の歴史ではなく、現代にも続く闇だ。