みち草

2004年からはてなぶろぐを書いています。このぶろぐでは日常の身辺雑記中心に書きます。

「小田実 遺す言葉」

13日NHK衛星ハイビジョンで「小田実 遺す言葉」
テレビマンユニオン プロデューサーは坂元良江 衛星放送契約しても見ることはほとんどなかったが、今回ばかりはじっくり集中して見た。
小田実は著書「何でも見てやろう」、ベトナム反戦、米脱走兵への支援活動と、私も青春時代に影響を受けた一人だ。このドキュメンタリー、1960年代後半のVTRに若き開高健の姿もある。
わー、朗読は李礼仙ではないか。赤テント劇場で「風の又三郎」を演じた李礼仙、ハスキーな声で素敵だったことを思い出す。
小田実も青年時代は、そんなに太っていなくてカッコよかったのね。私がかいま見た小田実は大柄で大阪弁で早口でまくしたてる人で、女性関係の噂の多い人と聞いた。
私は若い頃から、開高健と妻の牧羊子の小説やエッセイが好きで、小田実の著書はそんなに読んでいない。開高健が死んだ時は心の支えが無くなったような空虚感に襲われたものだが、小田実の死については一つの時代が終わったという感慨でしかなかった。
しかし、この「小田 実 遺す言葉」を見て、小田実が13歳で大阪大空襲に遭い、大量のフツーの人々の無意味な死を目の当たりにしたことが、彼のその後の生き方、活動の原点になったことを知る。小田実の未完の遺作「トラブゾンの猫」を読んでみたい。
小田実の年の離れた妻と娘が、夫に寄り添う姿が自然体で素敵だった。

再放送は12月21日午後2:00ー3:29 ハイビジョンは見られない人も多いので今度は録画しよう。できれば地上波で放送してほしい。