みち草

2004年からはてなぶろぐを書いています。このぶろぐでは日常の身辺雑記中心に書きます。

春野菜  ヘンだよ医師の過労死

kawanomiti2008-04-10


台所のテーブルは春の花と春の野菜がいっぱい。これさえあれば、しばし幸せでいられる単純さは捨てがたい。

久しぶりにJA(農協)の直売店に午前9時開店と同時に入った。午後行こうものならめぼしいものはないから、JAに行く時は前の晩から翌朝の段取りを考えておく。農家の人の運んだばかりのみずみずしい野菜を見ると、いつもよけいに買い過ぎてしまう。のらぼう菜、アスパラガス、筍、花ダイコンと菜の花の花束が100円。友達が庭から採ってきてくれたヒヤシンスがよい香り。菜の花の香りは鼻を近づけないとわからないので、菜の花に甘い香りがあることを知らない人は多い。

持ち帰り仕事や部屋の整理がたまっているのに、せっせと料理を作るはめになる。筍ご飯、焼き魚、鶏レバーの煮物、生野菜をすぐに食べられるように盛り付けして、娘の所に持っていく。
娘は引越しの準備で忙しい。しょっ中、お惣菜を届ける母親というのは有難い反面煩わしいのだろう。惣菜を届けるには遠い距離に今月末に引っ越すのである。


友達から借りた岩波ブックレット「壊れゆく医師たち」2008年発行 を読んだ。
介護の仕事についている者の立場から見ると、医師は報酬面で優遇され、特権階級という感じがする。実際、老人医療を食い物にして、薬漬け医療で金儲けをしている病院経営者もいるし。

どうやらそれは一面的な見方だったようだ。研修医の過労死や自殺が話題になったことがあったが、産婦人科、小児科の医師の過酷な勤務実態に唖然とする。
その背景にコンビニ化する医療というか、大した病気でもないのに救急車で乗りつける、また、翌朝まで待っても大丈夫なのに夜間に診療を求める親の存在がある。
わが身を振り返っても、後で考えると大したことではないのに、子供がぐったりすると動転し、救急車を呼んだことがあった。
今思えば、恥ずかしい限りだが、核家族で孤立して子育てをしている状況を踏まえて、子供の病気や病院のかかり方を指導したり、情報提供する場があれば、改善できることだ。夜勤でフラフラの頭で朝から診療だなんて、診られる患者も恐いよ。

そういえばかなり前、地域の保健所が統合され無くなった。保健所って新米の母親に育児相談や指導したりしていたんだ。厚労省よ、もっと、現場の実情を見て、包括的なシステムを構築してね。

フリーターや派遣社員の労働条件の劣悪さが「格差」という言葉で、クローズアップされるようになったが、エリートである医師の世界も理不尽な制度や、過労死と隣り合わせだなんて。なぜ過労死や自殺まで追い詰められないと、問題は表面化せず改善されないのか。患者自身も無関心でいていいわけないよ。自分たちに返ってくる問題なんだもの。