みち草

2004年からはてなぶろぐを書いています。このぶろぐでは日常の身辺雑記中心に書きます。

「民主主義が一度もなかった国・日本」

 先週の金曜日、午前9時過ぎ、ヘルパーからサービス責任者に電話が入る。
「OOさんが、浴槽に入ったまま倒れています。どうも死んでいるみたいなんですけど」
 職場に緊張が走り、救急車を呼ぶ。責任者が現場に駆けつけ、救急車に同乗し病院へ。第一発見者のヘルパーは医師や警察官から事情聴取を3時間ほど受けたという。朝風呂の習慣のある方だったので、入浴中に心臓麻痺かなんか起こして亡くなったようだ。唇にまだ赤みが残っていたという。
 男性は離婚して家族と音信不通。部屋はごみ部屋と化し、悪臭を放っていた。当然周囲から苦情が出ていた。役所を通してヘルパーが入ったが、本人は片づけることを拒否。ヘルパーも困っていた。
 男性の死に顔は穏やかだったとヘルパーはいう。「苦しんだ様子もなく、いい死に方だったのかもね」。
 一日中、事務所はその件で振り回されたが、この報酬はゼロである。まず、ヘルパーはケアプランに書かれている仕事をしていない。3時間に及ぶ事情聴取も介護保険に該当しない事項なので支払われない。


 毎日ばたばた時間に追われ、本を読む時間が取れない。それでも図書館の返却期限が迫っているので「民主主義が一度もなかった国・日本」を読む。 宮台真司福山哲郎共著 幻冬社 2009年11月刊 
 政権交代の舞台裏がリアルに生々しく迫りおもしろかった。宮台が馬鹿マスコミと叫ぶ、マスコミの政治部記者がいかに低レベルかがうなずける。
 北朝鮮に対しての外交も拉致問題よりも核放棄を優先させるべきだという現実的な主張に納得がいった。ただ、憲法を改正し9条を変え、対米中立化のために日本が重武装するという宮台の考えは現実的に思えない。


資源のない島国日本、富国強兵は似合わない