みち草

2004年からはてなぶろぐを書いています。このぶろぐでは日常の身辺雑記中心に書きます。

宝塚歌劇そして桜田門外ノ変

 先週は会社の社長がタニマチしてる関係で、宝塚歌劇をみた。若い頃は新劇に黒テント、赤テント、年取ってからはたまに小劇場の舞台をみる程度のわたし。はじめての宝塚歌劇だ。
 私は宝塚にはまることはないと思っていたが、若い娘たちが健気に励む舞台に胸がジーンとなった。男役トップスターの余裕のある踊りと歌、なるほど宝塚の華は男役なんだね。

 今日は、映画「桜田門外ノ変」をみる。赤穂浪士とか血がほとばしる映画は避ける私だが、ポスターの吉村昭原作という文字が目に留まった。吉村昭は『天狗騒乱』で水戸藩の凄惨な内部抗争を書いている。茨城県出身の自分ひとりでみるよりも、先入観のない人の反応を知りたくて、歴史ものや時代劇が好きな友達夫婦を誘った。

 佐藤純也監督はテロを美化することなく、現代につながる悲劇として描いていた。実行犯の責任者関鉄之介が、捕らえにきた旧知の水戸藩家来に「幕府はいずれ倒れる。その時水戸藩はどうする」と問う。斉昭公を失った水戸藩はこの後、血で血を洗う内部抗争を繰り返していく。優秀な人材が枯渇した水戸藩は、明治新政府に要人を送り込めなかった。
 昭和の時代になってもテロというと茨城県人が必ず係わっているのはなぜだ? 薩摩藩などに比べると、水戸藩は偏屈というか見識不足だった。急激に時代が変わろうとしている時に、先を読むことができなかった。茨城県人の単細胞、愚直さはわたし自身にも流れている。
、あ、私のひいおじいさんは桜田門外の変当時19歳でした。名もない農民だったので、どの程度井伊直弼襲撃を知っていたのかわからん。

 茨城県はこの映画に町おこしを期待し、大きなオープンセットを作り、ボランティア、エキストラと県をあげて支援し協力したという。内容的にもよく出来た映画だと思う。あまり感動しない友達夫婦も圧倒されていた。好きな時代劇をテレビでみている夫の方は、やはり映画はいいね。テレビ画面でみるのと違う。と映画館を見直したようだ。
 私は吉村昭の「桜田門外ノ変」はまだ読んでいないので、読もう。