みち草

2004年からはてなぶろぐを書いています。このぶろぐでは日常の身辺雑記中心に書きます。

  あっという間に歳を取る

 岩波ホールで「冬の小鳥」をみました。
 1970年代の韓国の養護施設の雰囲気が、行ったこともないのにとてもなつかしく感じたのはなぜだろう。70年代まではどの国にもつつましい風景があったのね。今はどこに行ってもケイタイを手にする人ばかり、街並みも画一的になっちまって味気ないわ。

 
 ここのところ、認知症の高齢者を狙う悪徳商法や詐欺などの被害の実態がテレビで取り上げられている。
 高齢者カモリストが出回っているのを私が知ったのは10年以上前になる。アルツハイマーの女性を担当したが、押入れを開けると新聞の勧誘の景品がどどっと転がり落ちる。
 ある時は床下改造の工事に契約していた。たまたま訪問したヘルパーが、工事日を決める電話を受けた。業者を問い詰めたところ、「家族でもないのに何だ」と凄まれたが、息子さんに連絡して工事は阻止できた。かかりつけ医に相談したところ、認知症などカモになる高齢者のリストが出回っていることを教えてくれた。
 当時、高齢者が無防備で歳老いていることにショックをうけた。今の高齢者の親は60代か70くらいまでに死んだ。核家族化も進んでいなかった。
 前例のない高齢社会に突入し、何の用意も心構えもできないうちに、いつの間にか歳を取ってしまったんだと思う。まったく歳を取るのはあっという間だ。
 私も身体、頭の衰えを実感しているが、時代が目まぐるしく変化するため、自分の老後がどうなるのか見当がつかない。お金がたくさんある人は別でしょうが。
 一億総ビンボーみたいな空気があるけど、大金持ち、小金持ちはいるのだ。年金を使い切れない人もね。
 ともかく身体を鍛え、食物に気をつけて、残りの人生は自分のやりたいことをすることにしよう。