みち草

2004年からはてなぶろぐを書いています。このぶろぐでは日常の身辺雑記中心に書きます。

麻布界隈をうろうろ

 昨日の土曜日、都立中央図書館の連続講座「江戸―東京まち歩き指南」の1回目。忠臣蔵四十七士討ち入りのマップを下に、ゆかりの場所や道順をたどる。私は忠臣蔵は好まないので、興味が持てずもっぱら居眠りになってしまった。
 終わってから、電子書籍を体験しよう!のコーナーに寄り、使い方を教わる。電子書籍は思ったより、入りやすかった。特に古い文書は原本で見るよりも画面が大きくなるので見やすい。デスクトップ型パソコンだと書見台で見る感じ。これなら身体的に楽だぞ、老後の読書に希望が持てる。

 図書館に隣接する有栖川記念公園は晩秋の佇まい。正面玄関に近い大銀杏の黄葉が日の光を浴びて黄金色に輝き、圧巻だった。                                   
 江戸時代は南部藩下屋敷だったのが、倒幕のための東征大総督に就任した有栖川の宮親王の邸となった。昭和9年に公園となる。有栖川の宮の銅像が公園内にあるが、台座が高いため、見上げても顔がよく見えなかった。
 この有栖川の宮は徳川幕府十四代将軍の正室となった和宮の婚約者だった人だ。公武合体という名目のため二人の婚約は解消させられた。その有栖川の宮が幕府追討の任を受けて、江戸城に向けて進軍する。その心境や如何に。と思うが、倒幕にかかわった公家の心情や記録は発見されていないという。

 地下鉄広尾駅に向かうため公園を抜けたら、来た時と違う景色の道に出てしまった。夕暮れて歩く人の姿が少なく、大使館の多い麻布だから外人の姿ばかり、あせってしまった。やっと初老の婦人の姿を見つけて、駅への道を尋ねる。その方も駅方面に行く所だったので、南部坂を話をしながら下る。
 「子供の頃からここに住んでいますが、すっかり変わってしまって。そこは六本木ヒルズでしょう。うちはぼろ家ですが、マンションの家賃が450万円だなんて。新しい住人とは話すこともおつきあいすることもないんです」といわれる。「ここは町内会なんてないんでしょうね。・・麻布という地名は、その昔は麻が生えていたんでしょう」と私。
南麻布の住人だなんて気後れしたが、気さくな方で楽しく話しているうちに駅についた。