みち草

2004年からはてなぶろぐを書いています。このぶろぐでは日常の身辺雑記中心に書きます。

今も昔も

 氷雨がいつの間にか雪に変わり、路面がシャーベット状になった。防寒コートの上にカッパ着て、慎重に自転車を走らせる。ケアマネの友達が昨年暮れに自転車同士の事故で入院手術となった。この業界は自転車で走り廻るため自転車事故に遭いやすい。私も何度か自転車と接触して転んだが、スピードを出さないせいか、打ち身程度ですんでいる。

 昨夜はNHKスペシャル「日本人はなぜ戦争へと向かったか」4回目最終回。開戦決定驚きの真相 迷走する指導者たち
をみる。ここまでリアルに会議の内容を再現されると、もうあぜんとするばかりで言葉もない。あれほど国民全体を巻き込んで戦争へと導いたはずの指導者たちのホンネと虚勢の落差にヘナヘナとなった。

 しかし、国民の戦争への期待と、昂揚の重圧が開戦へと向かわせたという奥歯にものが挟まったげな見解に、違和感を覚えた。昭和の15年間に及ぶ戦争は、「なぜ?」が多くわからない。いろいろ本を読んでおぼろげにわかっことは、天皇も、指導者も軍部もマスコミもテロを恐れていたことだ。テロを支えたのが国民の熱狂だとして、その熱狂を作り、素地を築いたのは明治以来の富国強兵という国是であり、臣民化教育だったのではないか。
坂の上の雲」に描かれた理想化された明治の軍人と昭和の指導者や軍部の偉い人の描かれ方の隔たりが大きすぎる。明治と昭和の軍人のつなぎ目はどうなっているのか。フラストレーションがたまる内容の最終回だった。それに今の国会の様子を見ていると似ているのだ。日本の財政が破局に向かっているというのに、国民に本当のことをいわず、ばらまきや小手先の改革で先送りしようとしている政治家の姿が。

友達に「昨日のNHKスペシャル見た?」とメールしたら、「見たよ。あんなんで戦争されたらたまったもんじゃないね」だって。