みち草

2004年からはてなぶろぐを書いています。このぶろぐでは日常の身辺雑記中心に書きます。

 学び発見する喜び

 5月も残り少なくなった。朝6時前に起きているのに、すぐ夜が来る。
 漢字ばかりで句読点がない江戸時代の古文書を前にため息をついていたが、入門書や漢和辞典を手に、少しは意味がわかるようになった。

 学習院大学資料館叢書の中に江戸時代の先祖の名前を見つけた。小百姓だから家系図も何も残っていないのに、名主が各戸の家族数、耕作地、農間渡世などを記録していたのである。我が先祖は自作農ではあったものの、零細な小前百姓だった。農業の合間に鋳掛渡世(鍋や釜などの穴をふさぐ仕事)をしていたとある。
 両親や弟家族とも知らないので、5月の連休に田舎に行った時に披露して、みんなで先祖の話題で盛り上がった。

 各地の名主の記録は大学の資料館などに寄付され、農村研究のために役だっているのだろう。古文書を個人が所有していると失くなる恐れもあるから、きちんと保管され、本として出版されるのはよいことだ。
 しかしながら膨大な資料だから、テーマごとに一村を取り上げて紹介している。子孫としては先祖の全部を知りたい。村ごと、時代別に分類され、子孫が検索できるようになればいいな。大学の教員や専門の研究者とは違った発見や見方が出来ると思う。

 
 私は最近ニュースを含めてテレビをあまり見なくなっている。インターネットで、お笑い芸人の母親が生活保護を受給していることを国会で取り上げられ、芸人が謝罪したとか、生活保護の話題で盛り上がっていることを知った。私自身、仕事で生活保護受給者にかかわることがあった。生活保護制度の中身が時代に合わなくなっていることや、セィフティネットの受け皿が生活保護しか選択肢がないことなどを、厚労省パブリックコメント募集のさいに、問題提起したり意見を出してきたが、生活保護の見直しはいっこうに進んだようすがない。生活保護担当の職員が一人で100人とか多くのケースを抱えているため、きめ細かな対応ができないことが、不正受給のチェックや、自立支援のためのフォローができていないことがあるだろう。
 私がケアマネージャーとして担当していたのは、要介護の高齢者だったので、医療費、介護保険の利用料は免除になるし、高齢者は生活費がそんなにかからないので、生活保護より少しましな程度の年金しかもらえない身にとっては、正直羨ましいくらいだった。
 育ちざかりの子どもを抱えた母子家庭世帯などは足りないだろうし、というわけで、このさい生活保護費が見直されるのは歓迎である。ただ、申請のさい家族に援助を求めるとなれば、困窮しても申請しにくくなるだろう。
 宮台真司のツィログでこの話題を知ったが、宮台のいっていることに同感である。片山さつき自民党議員の国会質問はレベルが低過ぎる。それでなくても生活保護の敷居は高く、餓死、孤独死に追い込まれる人が出ているのにどう思っているんだか。