みち草

2004年からはてなぶろぐを書いています。このぶろぐでは日常の身辺雑記中心に書きます。

 福島第一 4号機の現実

 ゴーヤと夕顔(ヨルガオ)の緑のカーテンもそれらしくなり、梅仕事も一段落してやれやれ。キューリとカブの糠漬けがいい具合だし、晩秋の白菜キムチ作りまで台所の方はのんびりできるわ。と思っていたら、7月上旬に福島第一原発4号機が冷却停止で、プールの温度が徐々に上昇しているとインターネットで知り慌てた。
 福島第一は政府が収束宣言を出してから、何となく世の中のムードは原発に対して安心してしまっている。そりゃいつも放射能の心配ばかりしていたら、頭がおかしくなるし、なるべくなら考えないでいたい。でも現実はそうは問屋がおろさない。なんていったって、原発の建屋の中で命がけで働いている作業員がいることを忘れてはいけないんだ。
 福島4号機の最新情報を知りたくて、検索しているうちに1〜3号機も危ない状態だが、4号機が一番不安定で危険な状態だと、外国の科学者、原子力専門家が今なお注視しているのを知る。アメリカのアーニー・ガンダーセン著『『福島第一原発―深層と展望』を読む。小出浩章さんと同じく、大学で原子力の学問を積み、夢を持って原子力の仕事についてきた人だけに、原子炉内部の事を熟知している。アメリカでスリーマイル原発メルトダウンを経験し、事故処理にもかかわった。今年の2月福島第一原発を訪れ、周辺の放射線調査もしているので説得力がある。

 3・11の後、アメリカをはじめとして在留外国人が東北だけでなく東京からもいなくなった時大げさだと思ったが、それは4号機も連鎖的に崩壊する恐れがあったから。それは今も同じで薄皮一枚でかろうじてつながっているに過ぎないという。4号機の使用済み燃料は格納容器の外に出ているから、建屋が崩壊したら冷却できずに崩壊し、チェルノブイリ以上の放射線を拡散させる。作業員は全員退避せざるを得ず、手の付けられない状態になる。当然東京も放射線に汚染され日本は終わりというわけだ。

 それにしても政府や閣僚、関東の首長たちはこの事実を知っているのだろうか。各国の専門家が警告を発しているのだから、知らないはずはない。やはり今から最悪のシナリオを公表し、いざとなった時の準備と心構えを喚起すべきだと思うが。にもかかわらず2020年に東京にオリンピックを招致しようとあきらめていない都知事、そういう場合じゃないだろ。

 本当に高木仁三郎さんが予言していた通りになってしまった。調布市のみさと屋のホームページhttp://www.jca.apc.org/~misatoya/gensuikin/index.htmlから、調布市で行った講演内容が見られる。2000年10月8日に永眠された高木仁三郎さんの「友へ」と題した最後のメッセージ
 「原子力時代の末期症状による大事故の危険と、結局は放射性廃棄物がたれ流しになっていくのではないかということに対する危惧の念は、今、先に逝ってしまう人間の心を最も悩ますものです。後に残る人々が、歴史を見通す透徹した知力と、大胆に現実に立ち向かう活発な行動力をもって、一刻も早く原子力の時代にピリオドをつけ、その賢明な終局に英知を結集されることを願ってやみません」。

 河野太郎議員のホームページhttp://www.taro.org/ ひっそりとエネ環境会議のエネルギーの選択肢へのパブコメが始まりました。 http://www.npu.go.jp/policy/policy09/pdf/20120702/20120702.pdf パブコメで、きっちりと国民の意思を示さないと、経団連ベースで決まってしまうと、呼びかけをしている。