みち草

2004年からはてなぶろぐを書いています。このぶろぐでは日常の身辺雑記中心に書きます。

 自分が卑小にみえる日に

 

 皇太子同妃の結婚20周年のニュース、お二人の明るい表情の会見を見、雅子妃はここまで回復したのかと胸がジーンとなった。何を隠そう、私は皇太子の隠れフアン。
 今みたいに体制側に政治利用される天皇制ではなく、政治とは全く切り離し、明治以前の伝統・文化を守り、国と国民の平安を祈る天皇に戻った方がよいのでは、そうすればどんなにか皇室の方々の心身のストレスは軽減されるだろうかと真剣に考えている。

 皇太子に退位せよという人もいるらしいが何をいうか。秋篠宮のはきはき物言う個性もいいが、皇太子の人間性もさることながら、彼の水の研究は単に学問的分野を超えて歴史や文明まで至るすばらしいものだ。青年の頃の皇太子が水路について語った言葉にも胸を打たれたが、それ以後も水の研究を継続し発展させ深めてきたことに感心した。国連という大舞台の基調講演で、世界に向けて発信できる皇太子の存在を誇りに思った。
 今年3月6日国連ニューヨーク会場で行われた 「水と災害に関する特別会合における皇太子殿下基調講演」 宮内庁ホームページ より


国連水と災害に関する特別会合における皇太子殿下基調講演 - 宮内庁 
       「人と水災害の歴史を辿る−災害に強い社会の構築のための手掛かりを求めて−」

はじめに
 「本会合の準備は,ケニアで開催された UNSGAB のナイロビ会合から始まったと承知しております。残念ながら私は出席できませんでしたが,ナイロビというと2010年3月にケニアを訪問した際に訪れたケニア歴史博物館(National Museum of Kenya)が思い出されます。その際に初めて目にした人類誕生に繋がる原人の数体の頭蓋骨が,現在の私達のものよりは小振りでしたが,強く印象に残っております(図2)。
我々の祖先の壮大な旅
 東アフリカで誕生した人類の中の一握りの人々が,約5万年〜10万年前に世界を巡る“人類の壮大な旅(Great Human Journey)”に出発し,その結果として現在のように人類が世界全体に広まったとの説は、多彩にみえる地球上の私達が同じ先祖を持つという点で実に魅力的です。…(途中まで)」

 私の亡き祖母は小学校で[神話」を学んだ世代で、明治天皇を大帝と呼んでいたが、「東アフリカで誕生した人類が世界全体に広まったとの説は、私たちが同じ先祖を持つ…」と皇太子が国連で演説するなんて、よもや考えもしなかったでしょう。(笑)
 私は現天皇の誕生日会見も注目してきたが、戦後60周年の会見内容も感動的だった。過去の歴史の事実を学ぶ必要性を説き、天皇皇后はサイパン等戦跡への慰霊の旅で身を以て示した。その天皇皇后の過去の歴史への思い、事実を見つめ学ぶ姿勢を皇太子は受け継いでいるばかりか、皇太子独自の新しい感性でより発展させた。



 『共謀者たち』政治家と新聞記者を繋ぐ暗黒回廊 河野太郎・牧野洋 共著 を読み終えた。Amazon.co.jp:カスタマーレビュー: 共謀者たち 政治家と新聞記者を繋ぐ暗黒回廊

 日本の記者クラブ制度の弊害については、そういうものがあるのかと知ってる程度だったが、この本を読んだら具体的で説得力があった。海外メディアは取材先との人間関係よりも事実を積み重ねていくことに重きを置き、日本のメディアは人間関係を損なわないように無理に質問しない。を読み、道理でNHKも民放も政府の発表をそのまま垂れ流すのだなと納得した。原発事故の時にイヤというほどわかったし、今は安倍首相のいいなり報道で、腹がたつからTVニュース見ない。と友達連中もいう。
 安倍内閣は極右とまで思われて海外で評判悪く、アメリカ訪問でも相手にされなかった。中国の習近平国家主席の訪米と比べ、待遇の差は歴然としている。
 しかし、日本のメディアは安倍首相のアメリカ訪問の成果をいわれるままに載せている。政治家とマスコミ、原発推進団体の暗黒回廊があったればこそ、原発が50幾つもいつの間にか建設され、あのような深刻な事故が起きても、原発再稼働へと推進にまっしぐら。安倍首相の奥さん昭恵さんでなくても原発の輸出は不安であり、やめてほしい。河野太郎さんは核燃料サイクルの破たん・廃止を自民党員でありながら言い続けてきたわけで、その勇気と精神的タフさに感心する。湘南の人間らしい屈託のなさ、人なつこさがプラスに働いているのかな。河野太郎さんのライブトークを聴きに行き、司会と会場を盛り上げる話術に魅了されたが、洋平ゆずりの演説の勉強として、小沢昭一の話芸を聴きに行き、演説の勉強をしていたというのを知りなるほどな。
 録画してあったNHKの「なぜ戦争をやめられなかったのか」を見ていたら、勝っていたのは最初のうちだけ、資源も輸送もなく敗戦必至という状況なのに、戦争指導者も勝算なしを承知で、戦争をやめられない。原発をやめられない背景と同じなのが怖い。一億玉砕ならぬ日本壊滅に持っていかれそうな悪夢。