みち草

2004年からはてなぶろぐを書いています。このぶろぐでは日常の身辺雑記中心に書きます。

 台風の進路は

未破裂脳動脈瘤血管内治療
 脳動脈瘤手術前の検査入院が済んだ。
 はじめての検査入院で、しかも1時間の検査で1000ミリシーベルト(1グレイ)の被爆がある。心配性だからリスクを調べ、ああでもないこうでもないと考えた末に、まな板の上の鯉になる覚悟を決めたが、未知への好奇心というのも押さえがたく、結果的にはおもしろい体験だった。病院の食事はおいしく残さず食べたし、動いてはいけない時は寝たまま、娘に口に入れてもらった。16階の窓から眺める夜景がきれいで驚いたなー。

 検査は局部麻酔なので、看護師や医師の声掛けに答えながら進み、どういうことをしているのかがわかった。特に看護師の言葉かけが丁寧で、適切で心強かった。今思い返しても感動する。この病院は医師も看護師もアットホームでフラットな感じ。
 昔の大学病院や大病院はこんなではなかった。手術は来月、本番は全身麻酔で緊急集中治療室(ICU)に泊まる。ICUって入ったことがないから、どんなところか興味がある。手術がすんだら病院について考察したことを書くつもり。

 万一に備えてエンディングノートを用意したり、家の中の整理をはじめているが、つい図書館に行っては本を借りてきて読む方が忙しくはかどらない。娘が近所の不動様に無事をねがってお参りしているという。私の入院手術で、娘が家族としての自覚に目覚めたのが一番の収穫だ。

 昨日配信された神保・宮台のマル激ビデオ・ドットコム 「私が原発再稼働に反対する理由」ゲストは福島第一原発5、6号機の廃炉が決まり、その動向が注目される泉田裕彦新潟県知事。茨城東海村の村上村長が引退し、孤軍奮闘している泉田知事の話、ぜひとも聞かなくちゃ。

泉田知事の再稼働反対の理由 (記事全文より抜粋)
福島第一原発事故の原因、真相が明らかになっていない。汚染水漏れも試行錯誤の状況では、事故の教訓が生かされない。
 泉田氏は、原子力規制委員会が示した新規制基準では「福島原発事故の教訓が活かされているのか疑わしい」とこれを厳しく批判した上で、県内にある東京電力柏崎刈羽原発の再稼働に、より厳しい安全基準の適用を求めて譲らない姿勢を見せている。
 これにはそれなりの理由がある。泉田氏は知事として遭遇した2004年の新潟中越地震や07年の新潟中越沖地震の経験を踏まえて、東京電力に対して当時の安全基準では義務づけられていなかった免震重要棟の設置を求めた。今回の事故で福島第一原発に免震重要棟が設置されていたのはその成果だった。
 「東日本大震災で免震重要棟がなければ、もしかすると東京には人が住めなくなっていたかも知れない。それを防いだという自負はある」と泉田氏は話す。
2、避難計画と安全対策の不備
 今回特に泉田氏が強く求めているものの中には、実現可能な避難計画の作成と、強い地震にも耐えうる原子炉と一体化したフィルターベントの設置などが含まれている。フィルターベントの問題は07年の新潟中越沖地震の際に柏崎刈羽原発3号機が火災を起こした経験に基づく。避難計画は新潟県が今年3月に僅か400人で実際に計画に基づいた訓練を行ってみたところ、周辺の道路が大渋滞してスムーズに避難ができなかったという実体験に基づいている。柏崎刈羽原発は5キロ圏だけで約2万人が在住しているという。
「県民の命と財産を護るのが知事の仕事」と語り、自分はそのために必要になる当たり前のことをやっているだけだと言う泉田氏だが、これらの問題点を原子力規制委員会に質して、防災指針の策定に地元自治体の意見を取り入れる仕組み作りを要請したところ、規制委からは「新規制基準に直接関係ない」との回答が返ってきたという。そして原子力規制委の田中委員長は泉田知事を変人呼ばわりし、会おうとしない。

 さて、視聴した私の感想。東京電力幹部は会社の経営のことしか頭になくて、柏崎刈羽原発の再稼働を進めようとしているが、私のような素人が考えても、民間企業の手に負えるものではない。東京電力は経営破綻しかないのでは。おそらく幹部もわかっているが、利権構造の網の中にからめ捕られて抜けるわけにいかないのだろう。
国と東京電力が責任を押し付けあっている間にも、台風、竜巻、大地震、…何が襲うかわからない。宮台が「第二の敗戦」といい、先の戦争となぞらえていたが、経産省キャリアだった泉田氏も同感していた。
 泉田知事は新聞テレビはまともに話を聞いてくれないと、ビデオ・ドットコムの取材に感謝していた。やはり原発を抱える自治体のトップとして、住民の生命・健康・財産を守らなくてはならない首長の言葉は説得力があり、ストレートに響いた。
 この原発問題とともに「特定秘密保護法案」があり、私の脳力では追いつかないが、パブコメの締め切りぎりぎりに、拙速に法案を通さずに国民に周知の上、時間をかけて議論すべきというコメントをともかく送った。
 神保さんはテレビの報道番組に出演してほしいな。地味だし声が掛からないのか。