みち草

2004年からはてなぶろぐを書いています。このぶろぐでは日常の身辺雑記中心に書きます。

 大晦日には

 異常気象のせいか、今年は野菜の出来が悪く値段も高かった。テレビに映る安倍首相のデフレ脱却という言葉の空疎な響きとあいまって、わけのわからない嫌な気分が続いた。
 寒くなって冬野菜のぶっとい三浦大根、縮みほうれん草が直売所に並ぶようになり買い物が楽しくなった。八つ頭もセロリの束も買った。目利きの主婦から料理法を聞いたりしながら、この時期しか出回らない旬の野菜が手に入ると、幸せな気分になる。子どものころおせち料理に飽き飽きした身としては、広告にある定番の豪華なおせち料理の詰め合わせに食指が動かない。信頼できる生産者が作った肉や卵、魚…インタネットを駆使して料理法をチェックし、我が家にあうレシピを見つける楽しみ。たまに来る料理オンチの娘に少しずつ手伝わせながら、料理を教え、一緒に味わう。
 インフレとやらでこれから生活はどうなるのだろう。預金も資産もない庶民は考えたところで、どうなるものではない。

 年末ちかくになり、なじみの心療内科クリニックに行った。子どもの頃からちょっと複雑な計算がダメ、道が覚えられない、書類や頭の中も整理することが苦手、注意欠陥の傾向があった。生き難い人生だったはずだが、本を読んでいれば満足できたので、それほど絶望せずに生きてこれた。
 ここ何年前からか「大人の発達障害」が新聞、テレビに載るようになった。チェックリストがインターネットで公開されているので、やってみるとやはりADHDに該当する。
 しかしながら、発達障害を診断できる精神科の専門医は数が実に少なく、初診の予約が殺到している。多くの資料に当たり、自分の先祖の歴史をまとめながら、物忘れと集中力が散漫で、なかなかはかどらない。自分の寿命、というより脳の寿命を考える。後10年、薬で脳の働きが改善するのであれば受診したい。しかし私の年齢だと、認知症外来に行ったほうが早いのではないかと迷っていた。
 医師に相談すると、認知症ではないといい、ストラテラ(発達障害の薬)飲んでみましょうということになった。一日一錠から始めることにして、2週間分のストラテラを処方された。うまく効いてくれればいいが。
 この薬は副作用があり飲み合わせも注意が必要。私は胃弱なので、胃腸への影響も気になるところ。飲みはじめて1週間、まだ効果のほどはわからない。

 毎年大晦日には来年の目標を考えることにしている。今年は父との別れや、いろいろなことが重なり、心身の不調が続いた。来年も困難はあるだろうが、再生の年にしよう。そして希望を失わずにがんばる。(いかにも私らしい健気な目標だ)。