みち草

2004年からはてなぶろぐを書いています。このぶろぐでは日常の身辺雑記中心に書きます。

紅葉と高橋是清邸

 

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長雨後の晴天、久しぶりに江戸東京たてもの園に紅葉を観に行く。日曜日だが、隣接する小金井公園は人通りも多くなく、ゆったりと家族連れがくつろいでいて、ひなびた雰囲気が初冬の紅葉にぴったり。

目指すは復元移転された高橋是清邸。薄暗い電灯の光の下、急な階段を踏みながら2階に上がる。2・26事件の時、高橋是清が陸軍将校に射殺された部屋に、和服をきちっと着た初老の女性ボランティアが椅子に腰を下ろしていて、説明をしてくれる。高橋是清は大蔵大臣、総理大臣、日銀総裁など歴任したが、軍事予算拡大に慎重だった犬養首相と共に、2・26事件で陸軍将校に射殺されたそうだ。私は高橋是清は血盟団テロの犠牲になったと勘違いして、とんちんかんな質問をしてしまった。

二階の建物に廊下を回廊のように巡らしているのは、庭園を窓越しに観る設計になっているみたい。レトロな昔のガラス窓と桟の間から観る紅葉と池の風情は絵のような美しさだった。高橋是清邸も訪れる人はポツポツ、邪魔されずに観られて幸いだった。階下の「たべもの処」だけは混んでいた。たてもの園にレトロな喫茶店やレストラン、屋台などがあったらいいな。見学者がもっと増えるはず。