みち草

2004年からはてなぶろぐを書いています。このぶろぐでは日常の身辺雑記中心に書きます。

 東日本大震災一周年に

kawanomiti2012-03-19

 水俣の甘夏ミカンを2キロ購入した。一個食べ終わるごとに皮の固い表面をざっと削り、湯がいて渋みを取り、砂糖で煮る。
 表面にグラニュー糖をまぶして乾かすと甘夏ピールの完成。ちょっと甘いものが欲しい時、お茶受けに最高。蒸しパンを作る時も荒く刻んで混ぜると大人の味になる。半渇きにして冷凍保存しておくと重宝する。この他に塩麹、新鮮なイワシをミンチにしてつみれ汁を作った。
 
 東日本大地震のワンパターン放送の洪水に疲れ、以前ほどテレビを見なくなっていた。3月11日の「朝まで生テレビ」は録画して置いたので、野菜の下ごしらえを持ちだす。「朝生」のために3時間も時間を費やすのは勿体ない。しかし、なぜか「朝生」聞きながら片付け物や下ごしらえをするとはかどるのだ。
 会場は福島で、細野剛志原発担当大臣と河野太郎議員の論争、外野席に地元の人が陣取る。福島第一原発原子炉内で働いていた壮年の男性が、細野大臣に「原発内はまだ安定していないのに収束宣言を出したことについての疑義、除染というが、普通は上から下に掃除するものなのに、平地を除染しても山や川上から放射線が降ってきたら、何もならない。税金の無駄使いではないか」と発言した。
 現場を知っている地元の人間だから言えることであり、説得力があった。細野大臣は誠実に受け止めていた(贔屓目?)と思えたが、口にしたのは閣僚としての答えだった。


 昨夜は珍しく夜更かしした。NHKETV特集「生き残った日本人へ〜高村薫 復興を問う〜」
 阪神大震災を経験した高村薫は被災地に入るのを拒否し、冷静に「復興」とは、と考察する。大震災が起きて、日本が変わったのではなく、以前起きていたこと(過疎化、農家のの高齢化、減反・・・)、がより露わになり顕在化したのだという指摘になるほどと頷く。
 復興という掛け声の前に何でもあり、復興や放射線除染のための莫大な費用と国の借金、政治家は無力であり、これから日本はどうなるのか。と問いかける。日本人に「理性と覚悟」はあるのかという高村薫の期待と失望はイタイほどわかる。

 高齢社会の日本で割をくいながら、老人たちを支えなければならない若者の置かれている現状、これから日本を背負う子どもたちのことを考えると居てもたってもいられない。