みち草

2004年からはてなぶろぐを書いています。このぶろぐでは日常の身辺雑記中心に書きます。

猛暑の夏 

東京は今日も猛暑、ベランダに置いた温度計は正午には40度。熱中症予防のためエアコンの適切な使用を呼びかけているが、電力不足と電気料金の値上りもあるし困ったもんだ。

 

最近早起きになった私は、午前4時くらいにエアコンを切り、太陽が昇るまでの涼しい時間、階下の花壇の手入れをするのが日課になっている。

築50年を過ぎたわが鉄筋コンクリート長屋、駐輪場の横の花壇、ビオラを中心に華やいでいたが、今は朝顔、夕顔、ひまわりの苗が育っている。保育園やバス停に行く小道のそばなので、通りがかりの人が花に目を止め、中には会釈をして行く人もいる。

 

花壇のそばは、週3回程、朝のゴミ回収場所になる。カラス除けネットの下にゴミ袋を入れるのだが、以前は袋の口から残飯がこぼれ出ていたこともあった。今はそういうことはなくなった。これも花壇の花のおかげか。朝顔のツルを這わせるネットを張っていたら、向かいの棟の住民が降りてきて手伝ってくれた。

 

朝顔のツルはいちいち誘導しなくても、ネットのマス目にそって律儀に空へと伸びていくのが面白い。夕顔は蕾ができた。親しくしている80代の女性が「朝顔は元気をもらえるから好き。咲くのが楽しみ」という。

 

退職してからかれこれ10年、春はホタルブクロに紫陽花、夏は朝顔・夕顔を育ててきた。棟に何カ所か花壇があるが、以前は場所取りや囲い込みなど揉めることも少なくなかった。しかしこのコンクリート長屋も建って半世紀を過ぎ、最初から住んでいる人たちは80代後半になった。腰が曲がり、膝が痛くて、雑草を取り、花の手入れをするのが難しくなった。

放置され荒れていた庭の雑草を取り、繁殖したホタルブクロの花を、一枝ずつ欲しい人に差し上げた。「貰っていいの?」とこっちがびっくりするほど喜ばれた。女性はだれも花を貰うのが好き。それもお店に売っている花ではない、庭に咲く花がうれしい。

私は本当はミミズや虫類が苦手で雑草取りも好きではない。両手の親指の付け根が使い過ぎで炎症を起こして痛い。それでも草花を育てながら、花を慈しむ人たちとの何気ない会話が楽しい。

             

次回は朝顔や昼顔の花をお届けしたい。

多摩川の夕日

2000年に介護保険制度がスタートし、私は介護業界に就職して、小田急線の殺人的ラッシュに揉まれながら通勤していた。煩雑な仕事とくるくる変わる制度の変更に翻弄される日々。疲れると多摩川の夕日を眺めに行ったものだ。

2001年のある日、水神社の脇から多摩川の土手に行き、調布の方向を見ると、多摩川の川面は淡いピンク色の夕焼けに染まっていた。年配の漁師が一人、夕焼け色に染まる川の中で、静かに釣り糸を垂れている。吸い寄せられるように手にしたデジカメのシャッターを切った。

 

   

 

この写真はその後現像もしないで、パソコンのドライブレコーダーにしまったまま忘れていた。それから長い時間が過ぎて、ピクチャーの整理をしていた時にこの多摩川の写真を見つけた。夕焼け色に染まった多摩川の流れと無心に釣り糸を垂れる一人の漁師の姿。

時が止ったかのような静寂が、現在の自分の気持ちに重なる。こんな素敵な写真を忘れていたなんて。すぐさまデスクトップの背景に移した。

 

写真がマイバックに

それからまた何年か過ぎ、いつものツィッターを見ていたら、調布市と狛江市共催のイベント「お気に入りの場所の写真をツィッターから投稿して」という呼びかけがあった。お気に入りの場所といえばこれしかないだろう。

調布市の担当者宛に、多摩川と漁師、の写真を送信した。数日後に女性担当者から届いたむねの返信と電話があり、当選者にはその写真をマイバックに印刷して進呈するといわれた。

写真を投稿される方は大体プロ仕様のカメラをお持ちだろう。私は普通のデジカメなので、布に印刷すると鮮明度が劣り、肝心の漁師と釣り竿が映らない心配があった。それでも彼女は「この多摩川の写真が大好き」といわれる。しばし多摩川の写真の話題で盛り上がる。水神社の土手から眺める多摩川の夕日は定評がありファンが多い。

都心に近い多摩川に自然がかろうじて残っているのは「多摩川の自然を守る会」をはじめ、地域の多摩川を保全しようと活動するグループの地道な活動があるからこそ。

多摩川の自然よ、永遠に。

 

 

 

 

 

 

お花見2022

   


         八重桜のおすそ分け

                 

                      

          (塩漬けにした残りの八重桜)

 

都道に面した1階に、ケーキ店、理髪店、訪問看護ステーションなど幾つかのテナントが入っている。真ん中にある吹き抜けの入り口に、大家さんが裏庭の八重桜の枝を切り取って、水の入ったバケツに入れて置いている。秋には柿の実が並ぶが、やはり安価な値段だ。そばには空き缶があって、八重桜を欲しい人は百円玉を入れて持ち帰るようになっている。蕾の多い枝を選び、2百円入れて2束抱えて帰った。

八重桜の蕾が少し開花し始めた頃に摘んで塩漬けにする。青梅が出回る頃に梅干しを漬けて出来る梅酢を足すと、来春の頃まで色も変わることなく、お菓子や飲み物に使える。

元職場の同僚3人組で、退職してからもハイキングや街歩きをしてきたが、最年長のセツコさんが認知症になってしまった。頭が切れて健脚だった彼女が、筋力も低下してディサービスに行く以外は、家で過ごすことが多いという。

 

もう一人の元同僚と相談して、セツコさんの家を訪れることにした。その時に八重桜の大きな花束を持参した。セツコさんの居間のテーブルにどんと置いて、3人でお花見をした。白くなった髪をショートカットにしたセツコさんは、言葉に繰り返しが増えたもののチャーミングで、おしゃべりしながらよく笑った。

セツコさんが元気だった頃は、炬燵に入って彼女の手料理をご馳走になりながら何時間もおしゃべりしたものだった。

現在はディサービスに週に何日か通い、近くに住む身内やヘルパーに時々見守りをしてもらいながら一人暮らしを続けているという。

次回は五月晴れの砧公園に3人で出かけたい。

 

 

 

 

 

私鉄の電車内で

新宿まで行かなければならない用事があった。昨年8月に小田急線、10月末に京王線の電車内で男が刃物で乗客を切りつけ、油をまいて火をつけるという事件があったばかり。平日の混まない時間帯の私鉄の電車に乗って行くことにする。案ずることもなく無事電車は終点新宿駅に着いた。

 

用事を済ませ買い物をして、帰りの電車に乗るために駅のホームに向かう。夕方のラッシュまでには間があるものの混雑は始まっていた。車内通路をはさんで真向かいの席に20代後半位の女性が2人並んで座り、スマホをかざして屈託なく楽しそうにお喋りしていた。どちらの娘も肉付きがよく、一人はミニスカートをはいて、その上に黒のレースの巻きスカートみたいなのが見える。

 

出発時間が近づいて座席はほぼ埋まり、彼女ら2人が座る隣に20センチほどの空間ができた。発車間際のドア、小柄で痩せた80才くらいの老人が乗ってきた。小さな布の袋を2つ手に持ち、娘らの脇の空間の前に立ち座ろうとしたが、幼児一人分ほどのスペースなのであきらめて歩いて行った。

 

娘らはスマホから顔を上げ、老人の去った方を見て気にしている様子。空席はなかったと見え、老人が戻ってきた。老人は後ろ向きになるや、いきなりお尻を20センチ幅の狭い空間に身体をよじりながら入れはじめ、スルリとお尻は座席に埋まったのである。何という見事な技! 老人は布の袋を膝に抱えると、隣の娘の太い腕に頭をもたれスヤスヤと眠りについた。娘は嫌な顔もせず友人とスマホを見ながらお喋りに余念がない。

 

さてこの老人はどういう生活をしている人だろう。身なりもこざっぱりと清潔でどこか品がある。二人の娘はどういう職業についているのか。水商売の人でとても人気ランキングが高かったりして・・・想像が膨らむ。

 

「オジイサン良かったね」おおらかな娘と安心して眠る老人の姿にほっこりするものがあり楽しませてもらった。電車内という空間 怒鳴る人や、暴力を振るう人は困るが、たまに乗ると人間研究したりいろんな発見がある。

 

ワクチン接種3回目と副反応

今回はモデルナ社製で、会場の体育館ではイスが並んでいた。そこに座っていると、看護師が歩いて注射をして廻るようになっている。

3回目ともなると、会場要員も少ない人数で手際よくワクチン接種が進んでいる。

 

ただ朝の9:20の回にしたため、開け放した体育館で左肩を出し、寒風に震えながら接種を受けなければならなかった。万一に供えて前日までに買い物して惣菜なども作り置きした。キムチの免疫力に期待し、白菜キムチも3回作り4回目を熟成中。作るたびに上達している気がする。

 

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夕方になっていつもの不整脈とは違う動悸がしたので、頓服として処方されているワソランを服用した。それで幾分落ち着いた。注射した場所が痛むので早めに就寝。

翌朝目が覚めたら痛みが強くなっていて、注射した周囲が直径5センチほど腫れていた。3日経過したが触るとまだ痛い。ファイザー社2回目接種の時も同じような副反応だったが、今回倦怠感はなさそう。

 

友人たちに聞くと前回と今回、副反応で38度の高熱が出た人が二人。友人の中には家族でいっさいワクチンを打たないという人もいてさまざま。10才の男子がワクチン接種後に死亡したというニュースを見たが、どういう体質や病気があるとそうなるのかまだ解明されていない。

 

これからどんなコロナウィルスが出てくるのか。後数年たてば、世界中の知見・研究成果が集まり、検査方法や治療の見通しもつくだろう。それをひたすら心待ちにするしかない。

2021年振り返って 不運な出来事

オミクロン株でバタバタしているうちに年号が「令和4年」に変わっていた。

 

昨年の不運 その1

アポ電詐欺に引っかかったこと

間一髪で被害は免れたが、詐欺とは思わず聞かれるままに個人情報を話してしまった。

警官に3泊4日ホテルに避難するよう言われ、ホテル代2万円、その後防犯対策の出費がイタかった。

悔しさをバネに、なぜホテル避難をしなければならなかったのか、警官に聞き、ネットを検索し4年前の「クローズアップ現代」にたどり着き、詐欺犯の手口と衝撃の実態を知った。

武田キャスターのこの番組を見ていたら、「アポ電詐欺」に引っかからなかったかも知れない。

NHK夕方の番組「ストップ詐欺被害 私はだまされない」で、オレオレ詐欺止まりの情報しか知らない友人らに見せたら、内容(現実)にショックを受けて、周囲のシニアや親戚にも見せたいのでコピーさせてという。40部ほど印刷しホッキキスで止めた冊子をあげた。みなさんから好評で感謝してもらえたのをせめてもの慰めとした。※ブログに「まさかのアポ電詐欺」という題で連載。

 

不運 その2

電動自転車で転倒

昨年11月、道路工事をしている現場の脇の細い道を自転車で通り、脇道に左折したら端に穴があり、バランスが崩れ転倒した。背後に警備員の「そこは穴があるんだよ」という声、もっと早く言ってと腹が立った。

電動自転車の下敷きになり、その重さと足の痛みで立ち上がれない。「自転車を起こしてください」と叫び、自転車が取り除かれ、やっと立ち上がれた。左足の痛みにビッコを引きながらやっとのことで家に帰った。ズボンを脱いだら、膝が腫れて擦り傷があり、足首まで打撲していた。膝の擦り傷を水道水で流し、防水性シートを張る。

翌日整形外科に行き、検査の結果医師は「膝のおさらが割れなくてよかった。全治2週間かな」といった。

階段の上がり下り、立ち上がりに痛みがあり、痛みが引くまでに3週間かかった。16年前に通勤用に購入したものだが、大きい車輪のため重くて、バランスを崩すと立て直すのが難しい。これをきっかけに車輪の小さい軽い電動自転車に買い換えた。軽快で乗りやすく、出かけるのが楽しくなった。もっと早く買い換えればよかった。

 

真冬の薔薇

 東京にも寒波到来

数日前に降った雪がまだ庭に残っている。

エアコンをつけている部屋からベランダに出ると、バケツに薄氷が張っていた。

寒いわけだ。寒風にさらされている鉢植えの薔薇の花を切り取り、部屋に戻る。蕾はまだ4個もある。

薔薇の花の盛りは春と秋のはずだが、真冬にもしっかり開花しているのに驚く。本当はとっくに剪定していないといけないのだが、咲いている枝を切るのがもったいなくて切りそこねた。

春に咲いた薔薇の写真と真冬の薔薇の写真を比べて見ると、同じ木なのに違う花に見える。春の薔薇はたくさん開花し淡いピンク色、真冬の薔薇は花の数も少なめで濃いピンク色、花弁の巻きがしっかりしている。どちらも季節に合った咲き方で愛らしい。

                   

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      真冬のバラ            春のバラ

 

この薔薇の種類は花びらが薄く、苦みがなくジャムにするのに向いている。

真冬の薔薇を砂糖と梅酒で煮たら、きれいな濃いピンクの美味しいジャムになった。